歯科技工の現状と将来
~論文レビューを通じ歯科技工の将来を考える~
書籍情報
非売品
単行本:160 ページ
発行日:2021 年 4 月 9 日 第 1 版発行
発行:一般財団法人ヤマキン学術文化振興財団
商品の寸法: A4判
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監修【ヤマキン博士会】(50音順)
安楽 照男
高知工科大学大学院博士課程修了 博士(工学)
一般財団法人ヤマキン学術文化振興財団 評議員
YAMAKIN株式会社 技術顧問
糸魚川 博之
北海道大学大学院博士課程単位取得後退学 博士(理学)
YAMAKIN株式会社 品質管理課 学術技師
加藤 喬大
高知工科大学大学院博士課程修了 博士(工学)
YAMAKIN株式会社 特任主席研究員
坂本 猛
北海道大学大学院博士課程修了 博士(薬学)
一般財団法人ヤマキン学術文化振興財団 理事
YAMAKIN株式会社 常務執行役員 兼
技術・情報マーケティング本部 本部長
高知大学医学部 特任准教授
佐藤 雄司
高知工科大学大学院博士課程修了 博士(学術)
一般財団法人ヤマキン学術文化振興財団 評議員
YAMAKIN株式会社 上席マーケット研究員
(学術広報・ITマーケティング担当)
田中 秀和
高知工科大学大学院博士課程修了 博士(工学)
YAMAKIN株式会社 開発部 主幹研究員
高知工科大学 客員研究員
松浦 理太郎
愛媛大学大学院連合博士課程修了 博士(農学)
YAMAKIN株式会社 開発部 上席主幹研究員
高知大学医学部 特任研究員
山添 正稔
松本歯科大学大学院博士課程修了 博士(歯学)
YAMAKIN株式会社 学術部 主席研究員
松本歯科大学,
石川県歯科医師会立歯科医療専門学校 非常勤講師
山本 裕久
高知工科大学大学院博士課程修了 博士(学術)
一般財団法人ヤマキン学術文化振興財団 理事長
YAMAKIN株式会社 会長
山田 文一郎
(相談役)
元 大阪市立大学工学部長
大阪市立大学名誉教授 工学博士
YAMAKIN株式会社 顧問
ヤマキン博士会 -準会員-
林 未季
高知大学大学院修士課程修了 修士(農学)
博士後期課程在学中
(高知大学大学院総合人間自然科学研究科医学専攻)
YAMAKIN株式会社 開発部 生体科学安全研究室
水田 悠介
神戸大学大学院修士課程修了 修士(工学)
博士後期課程在学中
(高知工科大学大学院工学研究科基盤工学専攻)
YAMAKIN株式会社 開発部 有機材料開発課
リーダー(上級主任研究員)
溝渕 真吾
愛媛大学大学院修士課程修了 修士(理学)
博士後期課程在学中
(高知工科大学大学院工学研究科基盤工学専攻)
YAMAKIN株式会社 開発部 有機材料開発課
レジン開発チーム 上級主任研究員
(プロジェクトリーダー)
〈本書の目的〉
地域歯科医療を存続させるためにはデジタル技術の活用と普及が必要であるが,そのためには歯科技工士 を取り巻く環境について多角的に理解を深める必要がある.そのため,背景編として,政治 ,経済 ,社会,技術の各視点より歯科技工士の環境要因をまとめた.特に歯科技工士の賃金に 関わる経済的 要因については,各種調査が実態から乖離している可能性があるため,ヤマキン独自の調査 によって ,より実態に近づいて議論できるよう努めた.
このような環境要因を含め,歯科技工業界をテーマにさまざまな学術研究がなされている.本書では ,高知工科大学大学院の修士論文から歯科技工業界をテーマにした論文 5 つを 体系化してまとめ ,それぞれ の論文を編集して紹介する.これらは歯科技工所の経営手法だけでなく,業界発展のため に歯科 技工所をサポートする取り組みの提言,歯科技工士養成カリキュラムに関するもの,歯科 技工士個人 の潜在的思考の深掘りまでを含む.これらが歯科技工士の将来を語るきっかけとなるだろう.
そして,未来編として,ヤマキンが高知大学医学部歯科口腔外科学講座と共同で実施している次世代 歯科医療開発講座の取り組みを紹介する.これは,高齢化が進む高知県でも,とりわけ地域医療 の存続 が危ぶまれている地域での ICT デジタル技術活用のモデルケースであり,さまざまな展開が 期待 されている.これが実証できれば,地域を問わず継続的に,かつ高品質な歯科医療を患者のみな さま に届けることが可能となるだろう.
歯科技工士をはじめとする全ての歯科医療関係者が,歯科技工業界のさまざまな課題を共有し,解決 に導いていけるよう,本書がその一助となるよう願っている.
目 次
はじめに
- 1歯科技工業界における環境変化の概要解説および歯科技工士をテーマにした論文レビュー
- 1-1政治的環境要因
- 1-2経済的環境要因
- 1-3社会的環境要因
- 1-4技術的環境要因
背景編
- 2日本の歯科技工士を取り巻く環境
- 2-1労働人口の減少
- 2-2歯科技工士の現状
- 2-3歯科技工所の状況について
- 2-4歯科技工市場
- 2-5離職に対する課題
- 2-6歯科技工士のやりがい
- 3歯科技工のデジタル化
- 3-1歯科技工士の新しい働き方
- 3-2デジタル技術の活用
- 3-3CAD/CAM冠市場
- 3-4CAD/CAM冠の製作状況と技工料金
- 4歯科技工士の養成について
- 4-1歯科技工士養成施設の状況
- 4-2歯科技工士養成施設のカリキュラムの変遷
- 5法制度と情報管理のハードル
- 5-1法律とは
- 5-2歯科技工に関わる法制度
- 5-3通知・通達とは
- 5-4デジタル技術普及に向けた法制度の課題
- 5-5データ取扱いの安全性について
- 5-6歯科修復物のトレーサビリティ
論文レビュー
- 6環境変化によるアナログからデジタルへの中での中小企業成長戦略 -歯科業界の事例-
- 6-1歯科業界の現状
- 6-2歯科医療環境の分析
- 6-3歯科業界のバリューネットワーク分析
- 6-4中小規模歯科材料・機器メーカーの成長戦略仮説モデル
- 7歯科技工所経営とデジタル化に関する考察-組織再編の現状と課題-
- 7-1歯科技工士の多角的分析
- 7-2歯科技工所の経営分析とデジタル化の到来
- 7-3異業種における技術革新と経営刷新事例
- 7-4歯科技工所の技術革新と経営改革の方向性
- 8日本における歯科技工士養成施設の教育的研究
- 8-1歯科技工士の現状
- 8-2歯科技工士養成施設を取り巻く環境
- 8-3歯科技工士養成施設のカリキュラムの教育経営的分析
- 8-4成功している歯科技工士養成施設
- 9歯科材料メーカーによるデジタル化推進のためのビジネスモデル提
- 9-1歯科技工士を取り巻く環境
- 9-2デジタル化の現状
- 9-3デジタル化技術の課題
- 9-4ビジネスモデル(デジタルデザインセンター)の提案と考察
- 10アナログからデジタルへの環境変化と仕事の意識に関する研究~歯科技工士を対象として~
- 10-1歯科技工士をとりまく問題
- 10-2デジタル化に関する先行研究
- 10-3歯科技工士の外部環境要因
- 10-4インタビューによる実証研究
未来編
- 11地域医療を守る取り組み
- 11-1「次世代歯科医療開発講座」概要
- 11-2高知県の現状
- 11-3「次世代歯科医療開発講座」研究内容
- 11-4「地域医療」を支える仕組みづくり
- おわりに