


歯科用グラスファイバー
強化型レジンの基礎から応用
~メタルレスを実現する新しい複合材料~
書籍情報
非売品
単行本:174 ページ
発行日:2025 年 2 月 第 1 版発行
発行:一般財団法人ヤマキン学術文化振興財団
監修:ヤマキン博士会
商品の寸法: A4判







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〈本書の目的〉
数世紀にもわたり歯科修復物の中心的役割を担っていた金属であるが,直近で金属を用いないメタルレスの代替材料が台頭しつつある.
メタルレスの代替材料には有機材料・無機材料とも多種多様な素材があるが,現在注目すべきは,レジンの長所・短所とグラスファイバーの長所・短所を掛け合わせた歯科修復材料である.さらに社会問題となっている日本の歯科技工士就労数の減少を解決する観点では,このような材料をデジタル技術で加工することが重要と考える.
(中略)
日本の歯科医療では,歯科技工士の高齢化と新たななり手不足が深刻化している.歯科技工士の減少による歯科医療の品質低下は,患者のQOLを維持するために喫緊に解決しなければならない課題である.
金属を使用する際に必須であるワックスアップや鋳造,セラミックスや硬質レジンの築盛といった歯科技工士が手作業(アナログ)でおこなっていたことをCAD/CAMなどの技術でデジタル設計・加工することにより,歯科技工士の製作工程を合理化し精度に影響する手作業を極力排除することは,精巧な歯科修復物を安定的に製作することができるだけでなく,深夜まで及ぶと言われる歯科技工士の働き方まで変えることができると期待される.
本書が歯科分野でグラスファイバー強化型レジン材料を活用するきっかけとなれば幸いである.